旧姓に戻す場合 〜 姻族関係の終了
配偶者が死亡した場合、婚姻関係は自動的に終了しますが、姻族関係はそのままとなります。
姻族関係とは、亡くなった配偶者の親族との関係です。
例えば、亡くなった配偶者が夫とすると、義理の父母との姻族関係は夫が亡くなった後でも続きます。
夫と子供、夫の父母と同居しているようなケースで夫が亡くなった場合、妻と子供は父母との同居を解消し、旧姓に戻り戸籍を変更することが考えられます。
このような場合には、旧姓に戻り戸籍を変更するために「復氏届」を提出し、子供の戸籍を変更するため「子の氏変更許可申立書」を提出します。
この二つの届出によって、表向きには妻と子の姓が変わり戸籍も変更となりますが、それだけでは義父母との姻族関係は継続したままとなります。
姻族関係を継続したままで考えられることとしては、義父母の扶養義務が発生することがあります。
法律では、お互いに扶養義務がある関係としては夫婦や両親・子供といった直系血族、兄弟姉妹であり、姻族関係では扶養義務はないとされています。
しかし、家庭裁判所が三親等内の親族に対して、扶養義務を設定するという例外もあります。
家庭裁判所が特別の事情があると判断した場合には、義父母の扶養義務が発生する可能性もあるのです。
本人が、義父母を扶養する意思がある場合には手続きは必要ありませんが、扶養義務を免れたいと考えている場合には姻族関係を終了させる手続きが必要となります。
この手続きは「姻族関係終了届」を本籍地または住所地の市区町村役場に提出するだけ済みます。
提出に当たっては、義父母といった姻族の承諾などは必要なく、本人の意思のみで提出が可能となっています。
提出書類としては、姻族関係終了届、戸籍謄本、印鑑となっています。
姓や戸籍をそのままとして、姻族関係のみを終了させることも可能となっています。
この姻族関係の終了は子には何の影響も与えません。
つまり、子と亡くなった親の親族との関係に変わりはありません。
よくあるケースとして、亡くなった親の両親、つまり子からすると祖父母が亡くなり相続が発生した場合には、相続の権利が継続され子が法定相続人となります。姻族関係を終了した配偶者には、もともと義父母との間に相続関係は発生しませんので何の影響もありません。
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