相続の方法 〜 法定相続と指定相続
財産の相続の方法は、大きく分けて二つあります。
一つは法定相続といい、遺言がないことから被相続人が相続財産を指定しない場合に相続人全員で話合いをして相続を行う方法と、被相続人が遺言書を作成していたことにより、遺言書の内容どおりに相続する指定相続というものがあります。
被相続人が遺言書を生前に作成していれば、相続財産は遺言書に記載されている内容どおりに分割されることになりますが、遺言書による指定がない場合には、相続人全員で相続財産の分割する話合いを行うことになります。
この話合いによって財産分割が決定すると、遺産分割協議書を作成することになります。
相続財産が多くある場合で相続人が多数いる場合には、一般的に話合いにより相続財産を分割することは困難を極めます。
円滑に相続財産の分割を進めるためには、遺言書を作成し指定相続とすることが一番と考えます。
遺産分割協議書の作成においては、相続人全員の合意が必要となります。
各相続人の相続財産を明確に記載して、最後に同意したことを記すために署名及び実印による捺印を行うことになるのです。
よって、一人でも遺産分割について反対する者がいれば、遺産分割協議は不調となります。
民法第5編相続第3章相続の効力第2節相続分第900条では法定相続分について規定しています。
「同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
@子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする。
A配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、3分の2とし、直系尊属の相続分は、3分の1とする。
B配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、4分の3とし、兄弟姉妹の相続分は、4分の1とする。
C子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1とする。」
上記のように、相続財産の分割対象となる者は被相続人の配偶者と血族関係にある者が対象となります。
例えば、同居していた長男の妻や内縁関係にある者、親族関係にもない第三者などへ相続したいと考える場合には、遺言書が必要となります。
また、相続人となる者を相続対象から除外したい場合も、遺言書にて明確に記載することにより可能となります。