自筆証書遺言の作成方法

自筆証書遺言の作成方法

自筆証書遺言の作成に当たっては、まず事前に相続する財産のリストアップを行いましょう。
自分がどのような財産を持っているのかを正確に把握します。

 

次に、その財産を誰にどのくらい相続させるのかを決めます。
誰に相続させるのかは名前を挙げることによって明確となりますが、どのくらい相続させるのかについては数字や金額にて明確にしなければなりません。

 

財産の確認及び誰にどのくらい相続させるのかが決まりましたら、実際に遺言書の作成に取り掛かりますが、まずは下書きをしましょう。
自筆証書遺言書の事例として以下に、構成とポイントを挙げていきます。

 

遺言書の表題

遺言書の表題につきましては、必ずしも必要なものではありませんが、遺言書であることを明確にするためにも記載することをお勧めします。
表題としては「遺言」「遺言書」「遺言状」などが考えられます。
文字の大きさとしては、以降に記載するものよりも大きめに書くと良いでしょう。

 

本文の冒頭

表題に続き、本文の冒頭には、自分が遺言することを宣言します。
例1.「遺言者○○○○(自分の名前)は、次のとおり遺言する。」
例2.「遺言者○○○○(自分の名前)は、この遺言書により次のとおり遺言する。」
例3.「遺言者○○○○(自分の名前)は、この遺言状により以下(左記)のとおり遺言する。」

 

本文

遺言書を書く際の基本としては、遺言者の意思が正確に伝わらなければ意味がありませんので、より具体的、わかりやすく記載することです。
具体的にわかりやすく記載する方法としては、番号をふって箇条書きにすることをお勧めします。
相続させたい人が5人居る場合には、「一.〜五.」という番号を使用して、「一.」の中で更に番号を使用する場合には「(一)(二)」というように括弧を使用しましょう。

 

相続させたい人の書き方としては、「妻○○○○」や「長男○○○○」という書き方でかまいません。
しかし、同姓同名の人がいる場合や法定相続人以外の方に遺贈する場合には、本人であることを特定する必要がありますので、氏名のほかに住所や生年月日を記載しましょう。

 

財産を渡す表現としては、「相続させる」や「遺贈させる」、「与える」などがありますが、遺言書の本文中では「妻○○○○に△△△△△を相続させる」という表現とすることをお勧めします。

 

相続財産のうち不動産を相続させたい場合には、その物件の記載の仕方は、不動産登記簿謄本と照らし合わせて正確に記入しましょう。
また株式や銀行預金等も、株式の銘柄、数量、銀行預金の種類、口座番号、証書番号といったものを詳しく記載して特定できるようにしましょう。

 

例1
「一.遺言者は次の不動産を妻○○○○に相続させる。」

 

例2
「一.長男○○○○には、次の財産を相続させる。」

 

例1
「(一)○○県○○市○○町○○番 宅地 ○○.○○平方メートル
(二)○○県○○市○○町○○番 家屋番号 ○○番 木造瓦葺二階建 居宅
一階 ○○.○○平方メートル
二階 ○○.○○平方メートル」

 

例2
「(一)○○銀行 ○○支店 普通預金 口座番号○○○○○○
(二)○○信用金庫 ○○支店 定期預金 証書番号○○○○○○−001
(三)○○○○株式会社株式 ○○万株」

 

例3
「残余の財産はすべて妻○○○○に相続させる。」

 

遺言の執行者を指定する場合

遺言の執行者は遺言書のみで指定することができます。
遺言の執行者をしてする場合には、本文の最後にて記載して執行者を明確にしましょう。

 

例1
「この遺言の執行者は、左記に掲げる者を指定する。
○○県○○市○○町○○番 弁護士○○○○」

 

作成日付の記載

作成した日付を記載しなければ遺言書自体が無効となってしまいますので必ず記入します。

 

例1
「平成○○年○○月○○日」

 

例2
「200×年○○月○○日」

 

住所の記載

住所の記載は必須事項ではありませんが、記入することをお勧めします。

 

署名・押印

自身にて署名した氏名の下に押印をします。
印鑑は実印でなくともかまいませんが、実印を押印することをお勧めします。

 

封筒に入れる

作成した遺言書は封筒に入れます。
封筒の表に「遺言書」「遺言書在中」などとわかりやすいように真ん中に記載しましょう。

 

封筒の裏には、作成した日付、署名・押印を左下に記載します。
右側には、勝手に開封されないように「本遺言書は、遺言者の死後に未開封のまま家庭裁判所に提出すること」を記載しておきましょう。
封印することは自由となっていますが、改ざんの防止のため、遺言書作成に使用した印鑑にて封印しましょう。